#読みもの#用語解説#在宅介護#ケアプラン#CareQuest
「ケアマネジャー」は3種類ある — 在宅・施設・老人ホームで頼めることが違う
在宅のケアマネジャー、介護保険施設の計画作成担当者、有料老人ホームの計画作成担当者。名前も、担当する人数も、家族から見た「選べるかどうか」も違います。施設に入ると担当が変わる仕組みと、そのときに引き継いでおくことを整理しました。
「ケアマネさん」と呼んでいる相手が、場所によって別の人になることをご存じでしょうか。
在宅で付いてくれていた人と、施設に入ってから計画を立てる人は、同じ資格でも立場が違います。
3つの立場
| どこにいるか | 作る計画 | |
|---|---|---|
| 在宅のケアマネジャー | 居宅介護支援事業所 | 居宅サービス計画(ケアプラン) |
| 施設の計画作成担当者 | 特養・老健・介護医療院 | 施設サービス計画 |
| 老人ホームの計画作成担当者 | 介護付き有料老人ホームなど(特定施設) | その施設の計画 |
資格はいずれも介護支援専門員です。ただし、施設側は「ケアマネジャー」ではなく「計画作成担当者」という呼ばれ方をします。
同じ言葉で呼んでいると、話が食い違うことがあります。
担当する人数が違う
基準として決まっている人数が、はっきり違います。
| 基準 | |
|---|---|
| 在宅(居宅介護支援) | 利用者 44人に1人(データ連携システムを使い事務職員を置く場合は49人) |
| 特別養護老人ホーム | 入所者 100人に1人が標準 |
倍以上の差があります。
ただし、これは「施設のほうが手薄」という話ではありません。仕事の中身が違うからです。
在宅のケアマネジャーは、別々の事業所——訪問介護、デイサービス、福祉用具、訪問看護——を組み合わせて調整します。相手は社外です。
施設の計画作成担当者は、同じ建物の中の職員と組みます。日々の様子も直接入ってきます。
外とつなぐ仕事か、中でまとめる仕事か。 ここが本質的な違いです。
家族から見た、いちばん大きい違い
選べるかどうかです。
- 在宅のケアマネジャーは、居宅介護支援事業所と契約してお願いします。合わなければ、事業所を変えられます。
- 施設の計画作成担当者は、その施設の職員です。施設を選ぶことはできても、担当者だけを替えることはできません。
在宅で「この人とは合わない」と思ったときに動かせる余地があるのは、契約の相手が事業所だからです。
施設に入ると、担当が変わる
ここが見落とされやすいところです。
施設に入所すると、在宅の居宅介護支援は終わります。 計画を作る役割は、施設の計画作成担当者に移ります。
つまり、それまで積み上げてきた情報は、自動的には引き継がれません。
引き継いでおくとよいこと
- 本人の生活のリズム(何時に起きる、いつ調子がいい)
- できること/できないことの実際(できる日とできない日があるなら、それも)
- これまで試して、うまくいかなかったこと
- 本人が嫌がること、大事にしていること
- 家族が何を心配しているか
書類は移りますが、書類に書かれていないことが多いのがこの部分です。
在宅のケアマネジャーに「引き継ぎで伝えておいてほしいこと」を相談するのがいちばん早い方法です。退所して在宅に戻るときも、同じことが逆向きに起こります。
相談先としては、どちらも使える
役割は違っても、家族の相談相手という点では両方使えます。
- 制度のこと、使えるサービスのこと
- 費用のこと
- 虐待が心配なとき(介護支援専門員には市町村へ通報する義務があります)
「こんなことを聞いていいのか」と迷ったら、聞いていい相手だと考えて構いません。
この記事で扱っていないこと
誰に頼むべきか、どの事業所がよいかは書いていません。地域によって選べる事業所の数が違います。
ここで整理したのは、呼び名と立場の違い——名前が違うこと、担当人数が違うこと、選べるかどうかが違うこと、施設に入ると担当が変わること——の4つです。
CareQuest は、その日のことを短く残すための記録アプリです。担当者を選ぶためのものではありませんが、「何時ごろが調子がいいか」「何を嫌がったか」を残しておけば、引き継ぎのときにそのまま渡せます。書類には書かれない部分です。無料・登録なしで開けます。
ご注意: 人員の基準・呼称・運用は、施設の種類や改定によって異なります。実際の担当や引き継ぎについては、担当のケアマネジャー、入所先の施設、お住まいの市区町村の窓口にご確認ください。
参考: 厚生労働省 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(新旧対照)/指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準
よくある質問
ケアマネジャーに種類があるのですか?
資格はいずれも介護支援専門員ですが、立場が3つあります。在宅(居宅介護支援事業所)のケアマネジャー、特養・老健・介護医療院の計画作成担当者、介護付き有料老人ホームなど特定施設の計画作成担当者です。施設側は「ケアマネジャー」ではなく「計画作成担当者」と呼ばれます。
担当を替えてもらうことはできますか?
在宅のケアマネジャーは居宅介護支援事業所と契約してお願いする形なので、合わなければ事業所を変えられます。施設の計画作成担当者はその施設の職員なので、施設を選ぶことはできても担当者だけを替えることはできません。
施設に入ると担当はどうなりますか?
在宅の居宅介護支援は終わり、計画を作る役割は施設の計画作成担当者に移ります。それまで積み上げてきた情報は自動的には引き継がれないので、生活のリズムや本人が嫌がること、これまで試してうまくいかなかったことを、こちらから渡しておくと役に立ちます。

今日も、読んでくださってありがとうございます。