夜間や休日に具合が悪くなったら、どこに電話する — #7119と訪問看護、先に決める4つ

在宅介護で急変が起きたとき、救急車か、かかりつけ医か、訪問看護か。判断に迷う数分を減らすために、連絡先と順番を前もって決めて紙にしておく方法を整理します。#7119 が使えない地域があることも含めて確認します。

夜中に様子がおかしい。呼びかけても反応が鈍い。熱がある。

そのときに迷うのは、たいてい「どこに連絡すればいいか」です。

救急車を呼ぶほどなのか。朝まで待っていいのか。かかりつけ医は夜間もつながるのか。

この判断を、そのとき考えるのは無理があります。 前もって決めておけることです。

迷いは3つに分かれる

急変のときに出てくる問いは、だいたいこの3つです。

  1. 命に関わるか(すぐ救急車か)
  2. 命に関わらないが、今日中に診てもらいたい
  3. 判断がつかない

1 は迷いません。意識がない、呼吸がおかしい、けいれんが止まらない、強い胸の痛み——迷ったら119番です。この記事は、そこは扱いません。

問題は 2 と 3 です。

先に確かめておく4つ

① かかりつけ医は、時間外につながるか

診療所によって違います。「夜間・休日はどうすればいいですか」と、元気なうちに聞いておきます。

  • 時間外の連絡先がある
  • 当番医に回してほしいと言われる
  • 救急外来に行くよう言われる

どれかによって、次の行動が変わります。

② 訪問看護は24時間の連絡体制があるか

訪問看護ステーションには、24時間連絡が取れる体制を届け出ている事業所があります(体制加算が付きます)。契約している事業所がその体制かどうかは、契約書か、担当の看護師に聞けば分かります

24時間の体制がある場合、「これは救急車を呼ぶ状況か」を相談できます。これが一番心強い連絡先になることが多いです。

契約していない場合でも、ケアマネジャーに「訪問看護を入れられるか」を相談する価値があります。

③ #7119 が使える地域か — ここは要注意

「#7119 に電話すればいい」と書いてある記事がありますが、全国どこでも使えるわけではありません。

救急安心センター事業(#7119)は、救急車を呼ぶべきか迷ったときに相談できる窓口ですが、実施しているのは一部の地域だけです。令和5年11月の時点で24地域、人口カバー率は58.4%でした。その後も拡大していますが、まだ全国ではありません

しかも、県内でも一部の地域だけというところがあります。たとえば兵庫県は神戸市域での実施です。

自分の地域が対象かどうかを、先に調べておいてください。 消防庁が実施団体の一覧を公開しています。

対象外の地域では、代わりに小児救急電話相談(#8000)や、自治体独自の相談窓口があることがあります。これも地域包括支援センターで聞けます。

④ 施設に入っているときは、施設の連絡先

ショートステイや入所中なら、まず施設に連絡します。施設には施設の手順があり、そちらが優先されます。家族が直接救急車を呼ぶと、かえって混乱することがあります。

決めたら、紙にする

調べたことは、紙に書いて、電話のそばに置きます

冷蔵庫でも、玄関でも構いません。スマートフォンの中だけに置かないでください。 慌てているときに、ロックを解除して、アプリを開いて、探す——それができない前提で置き場所を決めます。

書いておく内容は、これだけで足ります。

かかりつけ医名前・電話・時間外の扱い
訪問看護事業所名・電話・24時間対応かどうか
ケアマネジャー名前・電話
施設入所・利用中の施設の電話
相談窓口#7119 が使える地域なら記載。使えないならその旨も書く
本人の情報生年月日・病名・飲んでいる薬・アレルギー

最後の「本人の情報」が、救急隊や病院で必ず聞かれます。お薬手帳のコピーを一緒に置いておくと早いです。

連絡の順番も決めておく

連絡先が並んでいるだけだと、そのとき迷います。順番を決めておきます。

たとえばこう書きます。

1. 意識がない・呼吸がおかしい → 119 2. 上記以外で、いつもと明らかに違う → 訪問看護(24時間) に電話 3. つながらないとき → かかりつけ医の時間外 4. 判断がつかない → #7119(当地域は対象外。かわりに〇〇へ)

「対象外」と書いておくのが大事です。書いていないと、そのとき調べ直すことになります。

きょうだいや別居の家族にも渡しておく

同じ紙を、離れて住んでいる家族にも渡しておきます

急変の連絡を受けたとき、遠くにいる家族が最初にすることは「状況を聞く」ことですが、同じ情報を持っていれば、代わりに電話をかけることもできます

一度作ったら、更新する日を決める

薬は変わります。事業所も変わります。

介護保険の更新のときや、サービス担当者会議のときに一緒に見直すと、忘れません。ケアマネジャーに「この紙も一緒に確認したい」と言えば、その場で更新できます。

この記事で扱っていないこと

どういう症状なら救急車を呼ぶべきかという医学的な判断は書いていません。それは主治医や、実際に相談できる窓口の領域です。

ここで整理したのは、その判断を誰に相談できるかを、前もって決めておく方法です。


参考: 総務省消防庁「救急安心センター事業(♯7119)」/ 実施団体基本情報調査一覧


連絡先を決めても、慌てているときに探せなければ同じです。

かんたん家族サポートは、大きなボタンを押すだけで家族を呼べるページです。本人の端末に開いておけば、番号を探さずに済みます。急変時の医療の連絡先を置き換えるものではありません——救急と訪問看護の番号は、この記事で書いたとおり別に控えておいてください。設定は端末の中だけに保存されます。

公開中の かんたん家族サポート について

ご注意: この記事は、緊急時の判断についての医療的な助言ではありません。#7119 の実施状況は地域によって異なります。命に関わる可能性があるときは、迷わず 119 番へ。

今日も、読んでくださってありがとうございます。