「訪問介護」と「訪問看護」のちがい — ヘルパーさんと看護師さん、頼めることの境界線

「注射はできないと言われた」「掃除もしてもらえると思っていた」——訪問介護(ヘルパー)と訪問看護(看護師)は役割がはっきり分かれています。境界線と服薬まわりの分担をかんたんに整理しました。

「来週からヘルパーさんが来ることになりました」と伝えたとき、「注射もしてもらえるの?」と聞かれた——そんなやりとり、よくあります。名前が似ているぶん、どちらが何をするのかは混乱しやすい。

訪問介護・訪問看護とは

どちらも「家に来てくれる」サービスですが、役割ははっきり分かれています。

  • 訪問介護(ホームヘルプ) — 来るのはヘルパーさん。食事・入浴・排せつの介助(身体介護)と、調理・掃除・買い物(生活援助)。暮らしを支える専門職です
  • 訪問看護 — 来るのは看護師さん。体調の観察、医療機器の管理、床ずれの処置、服薬の管理など。主治医の指示書にもとづく医療的ケアです

境界線でよくある誤解

  • インスリン注射や褥瘡(床ずれ)の処置は医療行為なので、ヘルパーさんには頼めません(訪問看護の領域)
  • 逆に、掃除や調理を看護師さんに頼むのは役割違いです
  • 爪切りや軟膏塗布など、条件つきでヘルパーさんができるケアもあります(事業所が判断します)

「どっちに何を頼めばいいか」を家族が仕分ける必要はありません。ケアマネジャーに困りごとを渡せば、適切な組み合わせを設計してくれます。

まとめ

訪問介護は「暮らしの支援(ヘルパー)」、訪問看護は「医療的ケア(看護師・主治医指示)」——このひと言だけ覚えておけば十分です。どちらが、どのくらい必要かはケアマネジャーが判断してくれます。

服薬まわりの分担と、家族の位置

薬の飲み忘れが増えてきたとき: 訪問看護は服薬管理・お薬カレンダーのセットを担い、ヘルパーさんは声かけや飲む場面の見守り(服薬介助)を担えます。そして「ふだん飲めているかどうか」を一番知っているのは家族です。

わたしたちが開発中の おくすりの約束 は、その「ふだんの服薬の記録」を声とワンタップで残すアプリです。訪問の専門職に「今週は夜の分が3回抜けています」と具体的に渡せると、支援の設計が速くなります。飲み忘れを仕組みで考える話は服薬アドヒアランスの記事にも書きました。

ご注意: 制度の内容・対象・金額は自治体や状況によって異なります。最新の情報は、担当のケアマネジャーやお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。

よくある質問

訪問介護と訪問看護はどうちがいますか?

訪問介護(ホームヘルプ)はヘルパーさんが来て、食事・入浴・排せつの介助(身体介護)と調理・掃除・買い物(生活援助)を行います。訪問看護は看護師さんが来て、主治医の指示書にもとづく医療的ケアを行います。

ヘルパーさんに注射や床ずれの処置は頼めますか?

頼めません。インスリン注射や褥瘡(床ずれ)の処置は医療行為なので、訪問看護の領域です。逆に、掃除や調理を看護師さんに頼むのは役割違いになります。

どちらに何を頼むか、家族が判断するのですか?

その必要はありません。ケアマネジャーに困りごとを渡せば、適切な組み合わせを設計してくれます。

今日も、読んでくださってありがとうございます。